第一生命は、企業メセナ活動の一環として、現代美術の展覧会「VOCA(ヴォーカ)展*」の受賞作品の一部を所蔵し、第一生命ギャラリー/ロビーで公開しております。また、年に数回、VOCA展受賞作家の個展を開催し、作家の方には発表の場を、一般のお客さまには現代アート鑑賞の場を提供しています。
今回は「VOCA展2019」VOCA賞 東城 信之介(とうじょう しんのすけ)さんの個展を開催します。
*The Vision of Contemporary Art 現代美術の展望-新しい平面の作家たちー
「見えてしまうもの」と自分の間に現実との距離を感じ、パレイドリア現象(※)のような感覚で具体的な日常風景から抽象的心象風景が現れることがあります。制作過程は塗り絵とは逆でぐちゃぐちゃな色の中から、アウトラインをなぞって可視化し、時々見える空中の歪みと心象風景、現社会を重ね合わせて再構築します。光と影で像は生まれますが、それを失えば物質は存在すら否定されかねません。見えていないものはそもそもそこに存在しているのか。そしてそれに確信を持てるのだろうか。
※パレイドリア(英: Pareidolia)とは、心理現象の一種。視覚刺激や聴覚刺激を受けとり、普段からよく知ったパターンを本来そこに存在しないにもかかわらず心に思い浮かべる現象を指す。