骨格と上にのってる 表皮と筋肉の動きが 一致していない
興味深い顔だ
なんていうのかな? 一見かんぺきに見えて
バランスがずれてる
そこがなんとも 不思議なかんじだ (岡崎京子「ヘルタースケルター」より)
このたびモリムラ@ミュージアムでは、第8回企画展「森村泰昌 『顔』−KAO」を開催いたします。「顔」がおおきく扱われたモリムラ作品の数々が一堂に介します。自画像の顔、ファッションモデルの顔、紙幣の顔・・・、モリムラの顔がさまざまな顔に変わります。
1985年、モリムラは自分の「顔」に絵のようなタッチの化粧を施し、粘土の帽子をかぶり、ゴッホの自画像に扮して写真に撮りました。以降モリムラは、映画女優や21世紀という時代と戦った著名人など、多種多様な「顔」になるセルフポートレイト作品を制作しつづけ、今日にいたっています。
本展は、「顔」にこだわったモリムラ作品を、そのバリエーションの広がりと共にご覧いただく展覧会です。はたしてモリムラの「顔」はどこへ行こうとしているのか。その答えが本展のなかに隠されているのかもしれません。