展覧会タイトル『Radial Graphics Bio＝拡張するグラフィック』には、アーティスト／アートディレクターYOSHIROTTENが、グラフィックの世界に足を踏み入れるきっかけとなった原体験が込められています。1990年代、少年時代のYOSHIROTTENが目撃したもの―それは、薄暗い教室に整然と並ぶパーソナルコンピューターのスクリーンセーバーでした。画面から発光されるRGBのイメージが、あらゆる方向に放射されていく未知の景色に遭遇したのです。
本展１階では、その初期衝動を原動力としたアート作品『R.G.B. Punk』を大々的に展開。グラフィックを“あるアイデアや情報を最小の要素と最大のインパクトで、視覚を通して伝えること”と表現するYOSHIROTTENが、光の３原色というミニマルな要素から、無限に拡張するビジュアルの宇宙へと見る者をいざないます。
地下会場では、過去15年ほどの間に手掛けたクライアントワークを、インスタレーション形式で再構成してご紹介。アート作品にはじまり、ロゴデザイン、タイプフェイス、空間デザイン、映像制作、等々・・・、幅広い領域で活躍するYOSHIROTTENの、唯一無二の視覚言語を体感ください。