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京都dddギャラリー第252回企画展
GRAPHIC CUBE -シアターポスター DNPグラフィックデザイン・アーカイブより

大日本印刷株式会社/公益財団法人DNP文化振興財団

グラフィックデザインと舞台芸術の歴史的かつ本質的な関係とは

「GRAPHIC CUBE」は、DNPグラフィックデザイン・アーカイブに収蔵されたポスター作品を軸に展開するシリーズ企画です。グラフィックデザインの多面性を〈立方体=キューブ〉になぞらえ、表現対象との関係、対象同士の関係、さらにはそれを見る人との関係性までを、多角的かつ立体的にとらえることを目的としています。第2回目となる本展では、演劇や舞踏、オペラといった舞台芸術のポスターに焦点を当てます。

近代的なポスターは19世紀後半のフランスで成立しました。18世紀末のリトグラフ(石版印刷)技法の発明により多色刷りが可能となり、華やかなカラー印刷のポスターがベル・エポック期のパリの都市空間を彩りました。その多くは劇場や舞台公演の告知を担い、舞台芸術は近代ポスター表現を牽引した重要な主題の一つだったのです。

舞台芸術は、身体、音楽、舞台美術、照明など複数の要素が時間の経過の中で統合される〈時間芸術〉であり、その本質は一回性・同時性に支えられてきました。そうした舞台芸術の体験を、どのように平面上へ凝縮し視覚化するのか―ポスターは、デザイナーが作品世界を読み解き、分析し、再構築した結果として生み出される「もう一つの表現」といえます。舞台上の出来事は時間経過とともに変化し続けるため、観客は限られた視点から一瞬一瞬を受け取るしかありません。ポスターは、その流動的で不可逆な体験を、象徴的なイメージや構図、タイポグラフィなどによって定着させ、物語や主題、空気感、エネルギーを一望のもとに提示しようとする、デザイナーによる創造的な試みを示してきました。

記録技術や映像メディアの発展により、舞台芸術の体験も時間や場所を超えて繰り返し体験されるものへと変化しつつあります。多様な〈時間芸術〉が日常的に消費される現代において、ポスターは単なる告知媒体にとどまらず、作品の記憶を留め、次なる体験へとつなぐメディアとして、その意義をあらためて問い直されています。本展が、グラフィックデザインと舞台芸術の歴史的かつ本質的な関係を、あらためて浮かび上がらせる試みとなることを願います。

■会期
2026年6月12日(金)~8月19日(水)

■会場
京都dddギャラリー
京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620 COCON烏丸3F

■開館時間
火曜日~金曜日:11:00-19:00、土日祝:11:00-18:00

■休館日
月曜日(ただし7月20日(月)は開館)、7月21日(火)、8月12日(水)

■入場無料


大日本印刷株式会社/公益財団法人DNP文化振興財団の「京都dddギャラリーにおける展示事業」は、全国各地で行われる、芸術文化を通じて豊かな社会づくりに参加する“企業メセナ”を顕在化し、その社会的意義や存在感を示すことを目的とした企業メセナ活動を認定する制度「This is Mecenat」に認定されています。

詳細ウェブサイトはこちら
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