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開かれ──アクセスせよと物語は言う

株式会社高島屋/高島屋史料館TOKYO

木ノ下歌舞伎主宰の木ノ下裕一さん監修、古典の「アクセシビリティ」の歴史をたどる展覧会

なぜ、古典は古びないのでしょうか。何百年、あるいは千年以上も前につくられた物語が、いまなお読まれ、演じられ、姿を変えながら伝わってきましたが、それを単に「優れた作品だから生き残った」とだけ説明してよいのでしょうか。

今日「古典」と呼ばれるもののほとんどは、最初から多くの人に開かれていたわけではありません。文学や芸術を享受できる人々と、そこから隔てられた人々とのあいだには、身分、性別、世代、地域、身体、経済状況など、さまざまな境界がありました。では、そうした境界を越えて、文学や芸術はいかに人々へ開かれてきたのでしょうか。その歴史をひもとくと、今日「古典」と呼ばれるものの歩みには、それを人々へ届けるための試行錯誤と工夫、そして新たな表現を生み出そうとする創意が見えてきます。本展では、こうした古典の「アクセシビリティ」の歴史をたどります。第1章の上代『古事記』から、第2章『源氏物語』、第3章『平家物語』と能、第4章の近世の歌舞伎と黄表紙まで。そこから見えてくるのは、文化や芸術をめぐる「開かれ」のあり方が、時代とともに幾度も組み替えられてきた歴史でもあります。

そもそも、「開かれる」とは何を意味するのでしょうか。境界を越えることは、境界そのものがなくなることではありません。ある人々に開かれることで、別の境界が生まれることもあります。何かを「開かれたもの」と呼ぶとき、その外側にはなお「閉じられたもの」が残されているのかもしれません。

開くことと、閉じること。その境界を人々はいかに動かし、引き直してきたのか。古典の歩みを通じて境界を問い直すことで、現代、そして未来における芸術の「開かれ」について考えてみたいと思います。

■会期:2026年10月24日(土)~2027年3月23日(火)
■開館時間:10:30-19:30
■入館料:無料
■場所:高島屋史料館 TOKYO 4階展示室(東京都中央区日本橋2-4-1 日本橋高島屋S.C.本館)
■休館日:毎月第2火曜(祝日の場合は開館して翌日休館)、年末年始(12月31日(木)〜1月2日(土))、2月24日(水・全館休業)

■主催:高島屋史料館 TOKYO
■監修:木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰、まつもと市民芸術館芸術監督団団長)
■特別協力:三浦佑之、高木和子、安田登、横山太郎、日置貴之、有澤知世、児玉竜一
■グラフィックデザイン:原田祐馬、山副佳祐(UMA/design farm)
■展示デザイン:榮家志保、橋本亜沙美、仁科緑(EIKA studio)


株式会社高島屋の「高島屋史料館TOKYOにおける展覧会、および都市文化賞を軸とした各種文化発信活動」は、全国各地で行われる、芸術文化を通じて豊かな社会づくりに参加する“企業メセナ”を顕在化し、その社会的意義や存在感を示すことを目的とした企業メセナ活動を認定する制度「This is MECENAT」に認定されています。

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