6月のギンザ・グラフィック・ギャラリーでは、東京2020オリンピック競技大会に先駆けて、1970年代から現在までの、スポーツに関する多彩な日本のグラフィック作品をご紹介します。アスリートの息をのむ美しさを瞬時に捉えた写真、スポーツの楽しさや危うさをユーモラスに表現したイラストレーション、競技の特徴を端的に表現したタイポグラフィ、等々…。動きの連続であるスポーツを平面に定着させるアイデアが詰まった、多様な視覚表現が一堂に会します。
また、作品鑑賞に奥行を与え、新たな視点を添えるべく、スポーツの世界観をユーモラスに詠んだ榎本バソン了壱氏の「俳句」とのコラボレーションを試みました。無駄を剥ぎ取り芯だけに集約する芸術という観点から、グラフィックデザインと「俳句」との親和性は非常に高いと言えるのではないでしょうか。さらに、パラスポーツの世界を伝える卓球台や福田繁雄氏による立体作品など、スポーツと視覚表現の関係性を多角的にお楽しみいただけます。