「日本人にとって文字は水であり、米である」というタイポグラファー・小塚昌彦の言葉をきっかけに、これまで100以上もの書体を生み出してきた鳥海修。
本展「もじのうみ: 水のような、空気のような活字」では、氏がそもそも文字に携わる人生を歩むことになった山形県遊佐町から望む鳥海山の景色を起点に、私たちの日常生活において欠かせない「書体」がいかに制作され、普段目にするインフラとしての活字となっていくのか、デザインする過程で生まれたスケッチや試行錯誤の痕跡、下書き、仕上がった原字、実社会での使用例などを通して、これまでの仕事の展覧を試みます。
また、鳥海は書体設計士として数多くの書体制作に関わる一方で、これまで大学や私塾にて活字デザインに関する教育や指導に当たってきました。本展では、その教え子でもある岡村優太、廣田碧、三重野龍の3名がアートディレクションを担当し、より感覚的かつ身体的に書体設計のことがわかるような空間をつくります。
タイトルの通り、ギャラリー内にところせましと並べられた「もじ」の「うみ」に溺れることによって、「水」や「空気」といった、普段は意識することのない私たちが必要としている日本固有の文字について、改めて考える機会となれば幸いです。
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京都dddギャラリー 第231回企画展 鳥海修「もじのうみ: 水のような、空気のような活字」
大日本印刷株式会社/公益財団法人DNP文化振興財団
インフラとしての日本固有の文字について考える機会に
■会期 2022年1月15日(土)~3月19日(土)
■会場 京都dddギャラリー
〒616‒8533 京都市右京区太秦上刑部町10
Tel:075-871-1480 / Fax:075-871-1267
■開館時間 11:00-19:00
※土曜日は18:00まで
■休館日 日曜・月曜・祝日休館 / 入場無料