ギンザ・グラフィック・ギャラリー（ggg）では、昨年に引き続きアメリカでもっとも愛された芸術家の一人、ソール・スタインバーグ（1914—1999）の展覧会を開催中です。ソール・スタインバーグ財団から寄贈いただいたポスター、リトグラフ、エッチングなど62点を含め、180点ほどの作品を壁面いっぱいにご紹介しています。また、合わせて、20世紀の美術界に多大なる影響を与えたフランスの画廊、マーグの図録に掲載された作品群も大々的に展示しています。
雑誌『ニューヨーカー』の表紙や軽妙なドローイングで一躍有名になったスタインバーグですが、イラストレーターや風刺画家といった専門領域に納められることをきらい、多様な視覚表現に挑戦し続けていました。世間からも「描く文筆家」、「言葉と音の建築家」、「境界線上の芸術家」、「新しい思想の起案者」など様々に評され、未だにその実体がつかみきれない謎多き作家です。
そんな未知数の魅力が詰まったスタインバーグの作品を、ぜひ会場にてご堪能ください。